Ai CLINICについて

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在宅訪問診療(保険診療)

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症例

これまでの治療例

がん治療の最新事情

がんは生命の設計図である遺伝子の異常(突然変異)が原因で起こりますが、最近、その遺伝子異常が次々に明らかにされつつあります。

がんの種類によって異常の部位は異なりますが、原因の遺伝子が特定されればその遺伝子を大量に複製することも、その遺伝子からつくられる異常なたんぱく質を大量に作成することも、今の技術では簡単にできるようになりました。
また、このがん固有のたんぱく質を抗原として認識する特異的な抗体を作成することもまた可能になります。このように、それぞれのがんに特徴的な抗原としか融合しない抗体を使った新しいがん治療法が発表されました。

“ナノダイナマイト”と呼ばれる赤外線を受けると発熱する物質を抗体につけて注射すると、目的とするがんに結合します。この反応は1対1、つまり他のものとは絶対に起こりません。そこに体の外から近赤外線を当てるとナノダイナマイトから熱が発生し、がんが死滅します。
近赤外線は、果物を切らないで糖度を測定したり、血液の酸素飽和度を指先でモニターしたりと、たいへん便利な光です。ほとんどの物質を通り抜けて皮膚から10センチくらい内側まで到達します。この研究は米NIHの日本人研究者によって2011年11月に発表されましたが、2~3年以内にかなりの確度で実用化が見込まれています。
がんを熱で死滅させるという発想は以前からあって、“温熱療法”あるいは“ハイパーサーミア”として知られていますが、身体全体あるいはがんを含めた周辺の組織全体を温めるもので、今回の発表のようにがんだけを狙いうちするものではありませんでしたので、今回の治療法は大変楽しみです。

がんだけを攻撃する治療法としては、CDC6という薬を使った遺伝子治療があります。いわゆる抗がん剤は、最新の分子標的薬も含めて、がんだけに作用するわけではありません。その証拠にすさまじい副作用が必発です。CDC6という遺伝子薬が身体に入ると、“テロメアーゼ”というがん細胞でしか活性化されていない酵素を標的に細胞にはいります。細胞質に入るとRNA干渉という、数年前にノーベル賞を授与された技術を使ってあるたんぱく質の合成を阻害します。その結果がんを抑える大切な抑制遺伝子P16のはたらきを高めます。
このCDC6をCTを見ながら直接がん組織に局所注射する治療法は、これまでのP53という別の遺伝子薬の点滴療法に比べて格段によい成績をあげています。

CDC6を使った治療法はまだ治験の段階ですが、患者さんのご要望に応じて米国から薬を個人輸入し、私どもが治療しています。